「テキサス州株式ファンド」が設定へ 運用は残念ファンド「3つの財布」を世に送り出したカレラアセット

2016年3月29日にカレラアセットマネジメントが「テキサス州株式ファンド」を設定します。

カレラアセットは「3つの財布 米国銀行株式ファンド(毎月分配型)」という株式と通貨でオプション取引を行う、資産形成に役に立たないうえに老後資産の運用にも適さない投資信託を世に送り出しています。

新設投信(過去6カ月)の当初設定額ランキングが、ぼったくりファンドばかりだった

基本情報

2016-03-29_10h09_20

信託期間:2026年3月25日まで

分配方針:年4回

購入時手数料:5千万口未満は3.0%(税抜)・5千万口以上、1億口未満は2.0%(税抜)1億口以上は1.0%(税抜)

信託財産留保額:0.3%

運用管理費用(信託報酬):年率1.95576%程度(税込・概算)

参考 テキサス州株式ファンド 安藤証券

UBS・テキサス州株式・ストラテジーファンドという同時設定のファンド(信託報酬:年0.717%)に投資する形式で運用されますから、高コスト体質ですね。

無意味なオプション取引をしているせいでもありますが。

2016-02-10_10h24_50

余談ですが、テキサス州株式ファンドと3つの財布のイメージ画像に使われている3人の女性キャラクターは同一人物なんですね。

何とも言えない味わい深さを感じさせます。

投資内容は3本建て

米国の中でも、屈指の経済成長力と経済規模を有するテキサス州に本社、または主要工場・事務所等がある米国上場株式等へ投資します。

テキサス州に進出する日本企業にも投資します。

ということなので、テキサス州関連の株式に集中投資するようです。

それに加え、このファンドでは

  1. テキサス州株式のコールオプションに関するスワップ取引
  2. 通貨コールオプションに関するスワップ取引

を行います。

オプション取引は、理論上はゼロサムゲームですので、長期投資しても収益の期待値はプラスマイナスゼロです。

実際の投資の実践局面では、取引コストがどんどん積み上がっていきますので、その分だけファンド全体のリターンがマイナス方向に引っ張られてしまいます

テキサス州株式ファンドは、分配金をひねり出すために、オプション取引でオプションプレミアムを稼ごうとしているのですが、将来的には裏目に出る展開となりそうです。

高金利通貨のメキシコペソで為替ヘッジしていなかったり、毎月分配型でないのが多少は救いでしょうか。

テキサス州に集中投資する意義は何なのか

2016-03-29_10h36_39

紹介ページには「高い経済成長の可能性」とか「情報通信・医療・宇宙航空分野の成長期待」などと、テキサス州の未来は安泰だと感じさせる文言が載せられています。

テキサス州の株式のリターンが米国株式市場の平均リターンを上回らなければ、アメリカではなくテキサス州という小さな領域にあえて集中投資する意義はありません。

成長期待が実際の成長率より高くなると、将来のリターンが低くなるという「成長の罠」という言葉があるように、テキサス州の株式のリターンがS&P500を実際に上回るかはわかりません。

テキサス州の法人税は0%だそうですから、外部からの企業の移転は促進されるでしょうが、それが高いリターンをもたらすことになるという因果関係はありません。

これはファンドを売り込むための宣伝に過ぎませんから、鵜呑みにしないようにしましょう。

 おわりに

テキサス州というマニアックな地域に投資するこのような高コストファンドを蹴散らすためにも、各国別のノーロードインデックスファンドの登場が期待されます。

i-mizuho米国株式インデックスというS&P500に海外ETF経由で投資するファンドオブファンズ形式の投資信託がありますが、S&P500ぐらい有名な株価指数なら一般的な現物株寄せ集め方式のものがあっても全くおかしくありません。

NYダウよりS&P500の方が幅広い銘柄に投資できますから、分散効果と同時に小型株効果によるリターンの引き上げ効果が期待できます。

米国に投資するならNYダウよりS&P500がよいでしょう(i-mizuho米国株式インデックスの過去1年リターンは-10.93%、SMT ダウ・ジョーンズインデックス・オープンは-11.29%)。

個人投資家の需要は確実にあると思いますので、米国株に限らず、各国別インデックスファンドの整備をお願いしたいところです。

更新情報はこちらから入手できます

こちらの記事もどうぞ