神奈川応援ファンドという地域応援系のファンドがあるようですが、調べてみるとTOPIX先物に11%も投資しているうえに、TOPIX(配当込み)に負けているというなかなかのポンカスぶりでしたのでご紹介します。
基本情報
購入時手数料:上限2%(税抜)
運用管理費用(信託報酬):0.98%(税抜)
信託財産留保額:なし
信託期間:無期限
分配回数:年1回
純資産総額:1.99億円
委託会社:大和証券投資信託委託
信託報酬は0.98%とアクティブファンドとしては良心的な水準ですが、TOPIX(配当込み)に負けているので何の意味もありません。
組入銘柄
「神奈川応援ファンド」は、神奈川に本社を置いている企業と神奈川に進出して雇用を創出している企業に投資するとのことですが、信託財産の2割程度を上限にTOPIX先物を買建することが可能なようです。
2月末の時点では、11%をTOPIX先物に割り当てているようです。
TOPIX先物と神奈川応援には何の関係性もないので、TOPIX先物の買建という何がやりたいんだかわからない投資行動はマイナスポイントですね。
運用成績はもちろんTOPIX(配当込み)に劣後
「神奈川応援ファンド」の運用成績は、TOPIX(配当込み)に劣後しています。
TOPIX(配当込み)のトータルリターン10年(年率)が-0.59%となっているのに対し、「神奈川応援ファンド」は-1.46%となっています。
純資産総額が1.99億と少ないので、被害者が少ないのが不幸中の幸いですね。
応援という観点から投資先を選ぶスタンスを取ると、投資対象の選択肢が狭まるだけで精神的満足以外の利点は少ないと思われます。
どうしても神奈川を応援したいのなら、県が2016年4月1日からふるさと納税の返礼品として、21種類の体験ツアーを新設したそうなのでそれを利用しつつ地域にお金を落とせばそれで十分だと思います。
参考 ふるさと納税サイト [ふるさとチョイス] | 神奈川県[かながわけん]のふるさと納税で選べるお礼の品・使い道
おわりに
「神奈川応援ファンド」は運用成績もパッとしませんし、TOPIX先物に20%も投資可能なため神奈川応援という観点からも存在価値のない投資信託です。
純資産総額が1.99億しかないので、人知れず消えていくファンドになりそうです。
運用成績の悪さが知られたのか、順調に純資産総額の減少が続いていることですしね。
>純資産総額が1.99億しかないので、人知れず消えていくファンドになりそうです。
これはまさにその通り。
投資を始める前に本や先輩ブロガーさんから知識を得たので、こういう商品には手を出すまい!と決めて商品選択ができましたが、何も知らない人がいたら買っちゃいそうですよね。で、買ったら買ったで急に償還されたりで・・・。残念ですね><
リングさん、コメントありがとうございます。
スタート地点より前の商品コンセプトの段階で変な方向に行ってしまっている投資信託が大量にあるのが現状ですから、地雷ファンドで負傷する方も多いでしょう。
そして、「投資信託は儲からない」という印象を持って投資から離れていくと…
少しでいいから、本で勉強なりネットで情報収集なりしないと、後で後悔することになってしまいますね。
誰かイグノーベルファンド大賞を作ってくれ!