ひとくふう世界国債ファンド(為替ヘッジあり)の初の月報が出たので見てみる

ひとくふう世界国債ファンド(為替ヘッジあり)の2016年4月分の月報が出ましたのでご紹介します。

参考 月次レポート 2016/04

ベンチマークがない

ひとくふう世界国債は、シティ世界国債インデックスに採用されている国の国債(投資適格債)に投資する低コストアクティブファンドです。

ベンチマークを設定しておらず、運用の巧拙を判断できないのが、大きな欠点となっています。

過去のシミュレーションで、「シティ世界国債インデックス(円ヘッジ・円ベース)」を上回っていると宣伝するのなら、ベンチマークに設定して堂々と戦ってほしいのですが・・・

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出典 ひとくふう世界国債ファンド(為替ヘッジあり)|大和住銀投信投資顧問

「シティ世界国債インデックス(円ヘッジ・円ベース)」

月報では、「シティ世界国債インデックス(円ヘッジ・円ベース)」のチャートを基準価額・純資産総額の推移のグラフと別枠で表示するという奇妙なことをしています。

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過去1年間の「シティ世界国債インデックス(円ヘッジ・円ベース)」のチャートは、穏やかな水面のように安定した推移をたどっているようです。

これなら、株価の暴落時にポートフォリオの評価額減少を抑える働きが期待できそうです。

日本債券ファンドに長期投資目的で投資する価値はない

これまで日本債券ファンドに投資してきた人は、マイナス金利後の金利低下で含み益がある人も多いでしょうから、税金を取られる利益確定はしづらいと思います。

しかし、「NOMURA-BPI総合」の利回りがマイナス圏に沈んで長期投資の対象にそぐわない存在になってしまったため、日本債券のインデックスファンドに新たに資金投入する価値はなくなったといっていいでしょう(短期的な金利下落を予想してキャピタルゲインを得ようとする人は別ですが)。

そこで、代替の投資先として浮上してくるのが、最低金利保証0.05%を擁する優良金融商品である個人向け国債(変動10年)や為替ヘッジ付きの先進国国債ファンドです。

為替ヘッジ付きの先進国国債ファンドとして、私が最有力候補として見込んでいるのが、低コストなアクティブ投信である「ひとくふう世界国債」です。

高い運用手数料は、投資家が得るリターンを必ず引き下げますから、できるだけ安いコストの商品を選びたいものです。

組込上位銘柄より組込上位の国が知りたい

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純資産総額が1億円しかありませんから、組込銘柄は10銘柄と少なくなっています。

上位5つの銘柄だけ示されても、どのような比率でどの国の債券に投資しているのかがわからないので情報源としてあまり役に立ちません。

このファンドは「為替ヘッジ後の期待収益が魅力的なポートフォリオを構築」すると称するアクティブ投信なので、日本国債に何%投資しているのかが個人的に気になっていたのですが。

【運用状況と今後の運用方針】
最適化モデルに基づき入れ替えなどを行った結果、マザーファンド基準で債券の組入比率を約77%から約94%へ引き上げ、キャッシュ比率を引き下げました。米国およびメキシコのウェイトを前月末比でほぼ横ばいで維持した一方、英国のウェイトを大きく引き上げ、ユーロ圏と日本のウェイトをやや引き上げました。
今後は、引き続きキャリー効率が魅力的なセクターを選定し、投資していく方針です。

国別の構成比率がわからないと、「英国のウェイトを大きく引き上げ、ユーロ圏と日本のウェイトをやや引き上げ」と言われても具体的にどうなっているかを把握できないので、明示していただきたいものです。

おわりに

理論的には、内国債と外国債の期待リターンは変わらず、外国債に為替ヘッジを付けるとその分リターンが押し下げられるとされています。

しかし、「NOMURA-BPI総合」の利回りがマイナス圏に入ってからというもの、日本債券インデックスファンドの収益源はさらなるマイナス金利の進展による債券価格の値上がり益しかなくなりました

長期投資の力強い味方である利子収入が断たれて、金利の上下動を読まなければ利益を上げることができない金融商品となったわけです。

そのため、最低金利保証のある個人向け国債以外の日本債券ファンドは、投資魅力が急速に薄れているのも事実です。

為替ヘッジ付きの債券に投資するかは個人の好みですが、「NOMURA-BPI総合」連動の投資信託には新規の資金投入をしないほうがよいでしょう。

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