FOY2015で、17位に入賞したトレンド・アロケーション・オープンのシャープレシオは低いので注意

投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015の結果発表が、昨日ありました。
1位には<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド、2位には三井住友・DC全海外株式インデックスファンドが選出されたようです。
両者は昨年の低コスト革命の主役ですから、妥当な結果だと思います。
そのほかに選出されたファンドも特色があったり、確かな運用実績があるものばかりですね。
ですが一つだけ、なぜこれが!?と感じたファンドがありましたので、ご紹介します。
そのファンドとは、17位に入賞したトレンド・アロケーション・オープンです。
ファンドの特色は以下の通りです(モーニングスターから引用)。

ファンドオブファンズ方式で運用。主要投資対象は、先進国の国債、世界各国の株式・債券・リート・コモディティなど。世界各国の先物取引も利用する。アクティブな資産配分と市場のダウンサイド・リスク低減のためのリスク・マネジメントを組み合わせることにより、リスク調整後の良好なリターンの獲得を目指す。原則として、為替ヘッジを行う。1月決算。

これだけ見ると、リスクを抑えつつリターンは最大化するファンドマネジャーの職人芸が発揮されるナイスなファンドに思えるかもしれませんが、実態は異なります。
というのも、トレンド・アロケーション・オープンのシャープレシオは、競合するバランスファンドより相対的に低く、投資効率が悪いからです。
実際のデータを見ていきましょう(2016年1月15日現在)。
ここでは、トレンド・アロケーション・オープン(以下、トレアロ)とセゾン バンガード・グローバルバランスファンド(グロバラ)、世界経済インデックスファンドおよびeMAXIS バランス(8資産均等型)を比較の対象とします。
過去3年のリターン(年率換算)は、トレアロが4.34%のところ、グロバラは14.73%、8資産は13.07%、世界経済は11.12%となっています。
リターンが低くてもその分リスクを抑えた効率的な運用ができていれば、存在価値はありますので、次はリターンをリスクで割った数字であるシャープレシオを見ていきましょう。
過去3年のシャープレシオ(年率換算)は、トレアロが0.74のところ、グロバラは1.33、8資産は1.22、世界経済は0.95となっています。
ここでも、トレンド・アロケーション・オープンは他のバランスファンドに後れを取る結果となっています。
また、トレアロの実質の信託報酬はモーニングスター調べで1.18%と、競合のファンドより高いのも痛手です。
過去3年のリスク(年率換算)は、トレアロが5.78で他のファンドが10-11程度となっていますので、トレアロの基準価額のブレが少ないのは確かです。
しかし、トレアロへの投資は私はおすすめしません。
自分の取れるリスクの許容範囲が狭い投資家が、最良のリターンを得たいのなら、
1. 個別のインデックスファンドで債券比率高めのポートフォリオを構成する
2. 安く売って高く買う原因になる「資産配分の機動的な変更」を行わない他のバランスファンドに、低コストな国内債券ファンドを付け加える
このどちらかの方法を取るのが、合理的といえるでしょう。

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