66%の人が投信の分配金で元本が払い戻される可能性があることを知らない。これってトリビアになりませんか?

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今回は投資信託協会のホームページで公開されている「投資信託に関するアンケート調査報告書」(2015年)に記載されている情報をいくつかピックアップして記事を書いていきます。

なかなか興味深いデータがあるので、暇な方は見てみるのもいいかと思います。

参考 投資信託に関するアンケート調査報告書-2015年(平成27年) – 投資信託協会

積立投資関連のデータ

積立投資の利用率は19%

下は、投資信託を現在保有している層の積立投資の利用率のグラフです。

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積立投資の利用率は平均して19%と少なく、積立投資を利用しない一括投資派が7割近くを占めているようです。

将来の相場動向は全く予想できないとする立場に立つのなら、一括投資が最も合理的な選択です。

しかし、リタイア世代でなければ、毎月の収入を投入していく積立投資をもっと活用した方が賢明だと思います。

年代別ではおおむね、若い世代ほど積立投資率が高いという順当な結果となっています。

年収別では、収入が低い層ほど一括投資率が高いという不思議な結果になっています。

年収が高い人ほど積立投資率が高いのは、やはり所得階層ごとに金融リテラシーの高低に差が出ているということなのでしょうか。

山を張って、一発逆転しようというインセンティブは低所得者ほど大きいと思いますので、その影響もありそうです。

積立投資の平均額は2万6000円

下は積立投資の月々の積立額のグラフです。

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積立投資の平均額は1万円から3万円程度がボリュームゾーンのようで、ここだけで4割を占めています。

収入が多いはずの男性よりも女性の方が、積立投資の投入金額が多い傾向があるのは注目されます。

平均的なレベルの男性投資家顔負けの深い投資知識を身に着けた女性投資家が沢山いるのは、ネットの海を回遊していてよく知っています。

女性は男性より投資に縁のない方が高いと思うので、そのハードルをくぐり抜けて統計的なデータに残るのは中におっさんが入っているのではないかという疑いが投げかけられるような素敵女子ばかりになるのかもしれません。

毎月分配型投資信託の保有者が55%近くも…

下は、毎月分配型投資信託の保有率のグラフです。

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ETFなど良心的なコスト水準の毎月分配型商品もありますが、日本で販売されている毎月分配型投資信託の大半は、高コストなうえにインデックスに負けているというどうしようもない金融商品です。

非合理な商品ばかりが大手を振っているのが現状である毎月分配型投信の保有者が55%近くいるというのは非常に嘆かわしいことです。

高齢者に2か月に一回の年金を補完するためのお小遣い需要があるのはまだわかりますが、資産形成層である40代、50代でも50%近い保有者がいるのは不可解ですね。

知識を持たない個人投資家は、手ぐすね引いて待ち構えている銀行・証券会社にとってのカモネギ状態から抜け出せません。

投資本を読めとは言わないので、せめてこれから買う投信をネットで検索する習慣ぐらいは身に着けていただきたいものです。

投資信託の購入先、8割近くが銀行・証券会社

下は、投資信託の購入先を調査したグラフです。

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銀行、証券会社で8割近い圧倒的なシェアとなっています。

証券会社や銀行で投資信託を購入することそれ自体は本来悪いことではありませんが、販売員が積極的に売り込んでくるファンドは投資家の利益ではなく販売側の利益のために作られた奇形の投資信託ですから、注意しなければなりません。

若年層になるほど、インターネット取引の割合が多く、店頭取引は少なくなっているのは希望を持たせる内容ですね。

今のようなやりたい放題は結局、持続不可能だということを証券会社や銀行の首脳陣には認識していただかないと、将来は淘汰の嵐が来そうです。

分配金の特徴の認知状況に戦慄さえ覚える

下は投資信託の「分配金」の特徴を認知しているか調査したグラフです。

数字が高くなるほど認知度が高くなっています。

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見ての通り、認知度はあまりに低いと言わざるを得ない結果となっています。

一番高い「預金の利率のように決まっているものでなく、運用成績によって変動する」でも8割程度の認知度となっているというお寒い結果となっています。

分配金として元本が払い戻されることがあるのを知っているのは、33.8%だけです。

投資家の元本を運用利益と誤認させる悪魔的なテクニックを始めて考えた人は、よく思いついたものだといろんな意味で感心しますね。

おわりに

疲れたのでこの程度で打ち止めにしておきますが、まだまだ情報元の投資信託協会のPDFにはデータがいっぱい載せられているので、ご興味のある方は一回見てみるといいでしょう。

個人投資家の分配型投信への認識の甘さというリアルな実態が浮き彫りになる一方で、銀行・証券会社での店頭取引が若年層で少なくなっているという喜ばしいデータもありましたから、将来どうなっていくのか野次馬的に楽しんでいこうと思います。

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