株100%の長期投資家を勇気付ける過去117年の投資リターングラフ

ブルームバーグで、クレディ・スイス・グループとロンドン・ビジネス・スクールの研究に基づく、1900年から2016年までの株式と債券の年率換算リターンのグラフが公開されています。

出典1900年以降の激動の世界、投資リターンが変わらずに高い国-チャート – Bloomberg

株式のリターンの1位と2位には南アフリカ、オーストラリアとシーゲル本でおなじみの国がランクインしています。この2カ国に続くのが、最近、投資ブログ界で優良大型株への投資がブームとなっているアメリカ(私が米国株ブログをよく読んでいるだけかもしれませんが……)です。

アメリカの後に続くのが、ニュージーランド、スウェーデン、カナダ、イギリス、フィンランド、デンマークです。ここまでが、年率5%弱のリターンである世界株式に打ち勝ってきた過去を持つ優良国家群です。アメリカの場合は、年率6%台を記録していますから、過去高リターンだった国の株は、今後も高リターンが続くだろうと考える投資家が米国株に引き寄せられていくのも納得できます。

バブル相場後の株価低迷でポンカス扱いされることの多い日本株は世界株式に敗北してはいますが、4%台のリターンを確保する健闘ぶりを見せています。一方で、債券は敗戦後のハイパーインフレを反映して、堂々のマイナスリターンとなっています。ポートフォリオのマイナス方向への価格変動リスクを抑制する調整弁としての役割を債券が果たさないことがあるという教訓を投資家は学んでおくべきでしょうね。

どの国が次の100年間に高リターンになるかはわからない

私は、次の100年間でどの国が高リターンを記録するかは、現段階では誰にも予測不可能だと考えています。当たり前のことではありますが、期間を長く取れば取るほど、未来の予測不確実性は増していきます。次の100年間も米国株は高リターンを記録すると、一切の迷いなく断言するような人物は、「タイムトラベラー」や「予言者」と同様に胡散臭い存在だと見なさなければなりません。

今回の投資リターングラフの始点となっている1900年は、衰えたといえどもオスマン帝国がまだ健在の時代です。イギリスが全世界に植民地を持ち覇権を握っている情勢下で、「100年後はイギリスが日本より経済規模の少ない国になっている」と主張する人物は狂人扱いされるでしょう。

出典Interactive World History Atlas since 3000 BC | GeaCron

初代iPhoneが発売されたのは2007年ですが、私はそのころ、今日当たり前のように普及しているスマートフォンの概念すら知りませんでした。10年後のことすら、まともに予測できない私には、2100年ごろの世界経済がどうなっているか、まるで見当がつきません。

おわりに

未来の確実に予測するのは不可能だという考えを持っている私には、1カ国への集中投資ではなく、世界全体への分散投資が理論的に隙がなく、好ましいと感じられます。良かれと思って行った投資が裏目に出ることが起こりうる「僕の考えた最強の投資法」ではなく、世界株式インデックスに投資して、凡庸なパフォーマンスを享受することで投資家は我慢しておくべきでしょう。

私は、インデックス投資を最良の投資法だと考えていますが、インデックス投資は最良であると同時に、最高に退屈な投資法でもあります。ある程度ポートフォリオでの銘柄を分散すれば、そうそう痛い目にはあわないだろうという甘い目論見のもと、今しばらくアクティブ凍死家を続けていきたいと思います。私はまだ、「足るを知る」の隠者的な境地には至っていないのです。

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