【過去1年半の成績】原油ETFとエネルギー株ETFの明暗が分かれる

原油価格の低迷で原油ETFやエネルギー株ETFへの注目が高まっていますが、過去1年半の成績ではエネルギー株ETFに軍配が上がったようです。
米石油株ETF成績マイナス40%、原油ETFはさらに悪い-チャート – Bloomberg

 原油ETFが明確に敗れる

ブルームバーグによると、アメリカのエネルギーセクターに投資するETF「エネルギー・セレクト・セクター SPDR® ファンド (XLE US)」の過去1年半の運用成績はマイナス40%、原油先物に投資するETF「ユナイテッドステイツ・オイル・ファンド(USO)」の運用成績はマイナス80%だったそうです。

エネルギー株ETFと原油ETFの差は40%にも及ぶわけですから、原油ETFが長期投資向けの商品ではないことがはっきりわかりますね。

原油ETFは現物に投資して大量の原油を貯蔵しているわけではなく、商品先物に投資して運用しているわけですから多くの場合、限月の切り替えの際にロールオーバーコストが発生します。

今現在は、期近物よりも期先物の方が価格が高いコンタンゴの状態になっています(安く売って高く買ってしまう)から、その価格差がコストとなってじわじわと原油ETFのパフォーマンスを押し下げてしまいます

過去10年のチャート

Yahoo! FinanceでXLEとUSOの過去10年のチャートを比較してみました。

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こちらの差は40%どころではなく、90%も差があります。

もちろん、優位なのはエネルギー株ETFのXLEです。

原油を長期投資の対象にしたいのなら、原油ETFではなくエネルギー株ETFに投資すべきですね。

原油の在庫は過去最高のレベルの5億1800万バレルにまで積みあがってきているようですから、原油の上値はなかなかに重そうです。

時間はロールオーバーコストに苦しめられる原油ETFにとっての敵ですが、配当を得ることができるエネルギー株ETFにとっては心強い援軍です。

投資するならVDEか?

最低水準のコスト(経費率0.10%)でアメリカのエネルギー株に投資できるETFはバンガード・米国エネルギー・セクターETF(VDE)です。

30日利回り(SEC)は3.17%あるようですから、株価が他のセクターと比べて明らかに低迷している今、配当再投資にとって絶大な威力を発揮しそうです。

経費率0.14%のXLEの方が過去10年の成績はよかった

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過去10年のチャートでは、5%ほどXLEがVDEの成績を上回っています。

XLEは組み込み銘柄数が43と少ないため、大型株中心の構成となっていると思われます。

一方、VDEの構成銘柄数は144もありますから小型株にも投資されていると思います。

この差が効いたのかもしれませんね。

私ならこの成績を見てもXLEではなく、低コストでより分散されていそうなVDEに投資したいと思いますが、明確な優劣は付けられませんね。

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