外需頼みのアベノミクスは円高によって命脈を絶たれる

日本経済の好状況に変化ない=10─12月GDPマイナスで官房長官
2015年10~12月期の実質GDP(国内総生産)は、2四半期ぶりのマイナス成長となったようです。
菅義偉官房長官によると、暖冬の影響で冬物衣料品の消費が大きく落ち込んだ影響だそうです。
また、今後も景気は緩やかに回復していくとみているようです(ただし、緩やかすぎて実感はない)。
デフレや少子高齢化で内需が弱体化した日本経済に、海外の景気の停滞が追い打ちをかけるような構図ですね。
日本株の乱高下もありますし、アベノミクスの行き詰まりが明確に意識されてくる頃合いかと思います。
GDPマイナス成長 アベノミクスの終焉か – BBCニュース
富士通総研のマルティン・シュルツ上席主任研究員によると、日本経済の成長率1%あたり0.5~0.7%分が輸出によるものだそうです。
人口減少の影響で国内経済の成長が長期停滞していく日本ですから、おのずと経済成長に占める輸出の依存度が高まってしまうようです。
円安から円高への逆回転が進んでいけば、安倍政権の目標である名目GDP600兆円の達成は簡単に潰えてしまうことでしょう。

人口減対策が重要

ジャパンマクロアドバイザーズの大久保琢史チーフエコノミストは、「企業の幹部は長期的な経済見通しに弱気」だと指摘する。「アベノミクスは終わり、日本はデフレに戻る。労働人口が減少している。そのため中長期的には、企業が賃金を引き上げず、雇用を増やさない十分な理由がある」と述べた。

内需拡大政策がないがしろにされている現状では、企業の経営者が賃上げや国内への投資に及び腰になるのも理解できる話です。
円高になると、訪日外国人観光客は少なくなるだろうし、輸出品の価格競争力も同時に低下します。
人口減少対策を打たなければ、遅かれ早かれ民主党時代のような円高デフレに逆戻りしてしまうでしょう。

大久保氏は、「安倍首相は移民受け入れに否定的なので、一部は彼の責任でもある」と述べ、「日本は移民を歓迎する必要がある。しかし安倍内閣は右派の国粋主義者が大半なので、移民受け入れは実現しない」と語った。

大久保氏の見立ては、安倍内閣が国粋主義的だから移民受け入れが実現しないというものです。
ですが、多くの日本国民が移民に否定的だから受け入れが実現しないというのが実際のところでしょう。
なぜ、潜在成長率が人口減少によって大きく削がれることがわかっていながら、移民受け入れに反対の声が強いのか判然としません。
いつまでも手をこまねいていると、人口動態の悪化による重負担・低福祉化が進んで、日本が移民受け入れ国から移民送り出し国になってしまう可能性も十分ありますから、移民政策に取り組むのは早ければ早いほど良いのですが。
毎年日本経済の崩壊を予言している浜矩子教授が笑うような展開にならないように、安倍首相には太平洋戦争末期の大和特攻に匹敵するような作戦を考え出していただきたいものです。

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