ロボアドバイザーを活用する資産運用サービス、THEO[テオ]に投資すべきでない3つの理由

THEO[テオ]は9つの簡単な質問に答えるだけで、個々人に最適なポートフォリオを導き出し、資産を運用してくれるサービスです。

投資先は、海外ETFのみのようです(日本株にも外貨建てで投資)。
公式サイトによると、

これまで一部の富裕層や機関投資家だけが享受してきたプロの資産運用が、独自開発のアルゴリズムによるロボアドバイザーによって、すべての人が使えるサービスとなりました。あなたの資産を守り、増やす運用を目指します。

とのことで素晴らしいサービスに思えるかもしれませんが、個人的にはよろしくない印象を受けたので、その理由を述べていきたいと思います。

参考 THEO[テオ] by お金のデザイン | スマホで世界に資産を。

1. ポートフォリオが無駄に分散されている

ロボアドバイザーサービスとうたうTHEO[テオ]のスペシャル感を演出するためだと思いますが、組み込まれているETFの数がやたらと多いです。

たとえば、リスク許容度レベルをミドルリスク・ミドルリターンっぽい「4」に設定して、何個ETFが組み込まれているか数えてみました。

合計で38個ものETFがポートフォリオに含まれているようです。

そのうち、北アメリカを対象とするものだけでも、17個あります。

ここまで分散してしまうとリバランスのコストがかさみそうなのに、小分けに分散する意味がよくわかりません。

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2. 通貨、コモディティに投資している

通貨やコモディティは株や債券と違って、それそのものが新たに付加価値を生み出す性質がありません。

インフレ対策程度のリターンにはなるかもしれませんが、価格変動リスクに見合うだけのリターンがあるかは疑問です。

リスク許容度レベル「4」の場合、通貨は

FXE ユーロ 1.3%

CYB 人民元(先渡取引等含む) 0.7%

FXA 豪ドル 0.6%

CEW 新興国の通貨(先渡取引等含む) 0.7%

コモディティは

DBO 原油の先物 1.5%

DBB 金属の先物 0.2%

に投資するようです。

金に投資するならともかく、どういう基準でこれらのETFを選出しているのか、ロボアドバイザーの背後にいる設計者に聞いてみたいものです。

3. 実は高コスト

お金のデザインは、THEO[テオ]の「投資一任報酬は預かり資産の1.0%だけ」とアピールしていますが、結局自分で運用する方が圧倒的に低コストです。

THEOでは、運用資産に対して一定の割合で投資一任報酬がかかるうえに、ETFにかかる諸経費と運用資金を送金する際の手数料がかかります。

銀行や証券会社が個人投資家からラップ口座で徴収している手数料より良心的なことは確かですが、ETFの運用コストに加えて、年1%も取られてしまうのはかなりの痛手です。

お金のデザインと契約してしまうと毎年必ず1%リターンが少なくなってしまうわけです。

一般に株式投資のリターンは、インフレ調整後で年5%前後といわれていますから、顧客にとっては大きなダメージとなります。

ネット上を巡回していると、THEOの運用コストが年1%だけと誤解している人が複数人いるようなので、念のため注意喚起しておきます。

おわりに

自分の許容リスクに合う運用ポートフォリオを自分で設定して、インデックス連動の投資信託を利用したオリジナルファンドを作った方がはるかに低コストでリスクもわかりやすくなります。

その際には、「わたしのインデックス」の資産配分ツールの利用をおすすめします。

参考 ETF・インデックスファンドなら!『わたしのインデックス』

このサイトの資産配分ツールを利用するには会員登録が必要ですが、アジア通貨危機や世界金融危機といった過去の暴落時に、各資産がどのような値動きをしたのかがよくわかる図表を閲覧できるので、手間をかける価値はあると思います。

THEO[テオ]が、自分が指定した海外ETFに好みの割合で投資できて、比率が崩れたら全自動でリバランスしてくれるサービスだったらまだ使いようがあったのかもしれませんが、実際には自分が投資する対象を選べないので使えないサービスだと私には感じられます。

更新情報はこちらから入手できます

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