Russell/Nomura Small Cap インデックスに連動する海外ETF、JSCのリターンは市場平均より優れているけど…

Russell/Nomura Small Cap インデックスとは、Russell/Nomura Total Market インデックス(日本株式市場全体の時価総額上位98%をカバー)の時価総額下位15%をカバーするインデックスです。

つまり、小型日本株を対象としたインデックスということになります。

このインデックスに連動して運用される海外ETF、SPDRR Russell/Nomura Small CapTM Japan ETF(JSC)に、小型株効果の影響が観測されましたのでご紹介します。

MSCI ジャパンに連動するETF、EWJとの比較

以下のチャートはJSCiシェアーズ MSCI ジャパン ETF(EWJ)とを比較したものです(Yahoo! Financeより)。

EWJはMSCI ジャパンに連動するETFとなっていますから、日本株の市場平均とするにふさわしいETFです。

ちなみに、MSCI ジャパン (配当込み)のリターンは30年平均年率2.7%と、TOPIX (配当込み)の同2.5%とたいして変わりません(わたしのインデックス参考)。

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チャートは2006年の11月からのスタートとなっています。

2016年1月29日時点では、20.07%分、JSCがEWJをリードしているようです。

高いリスクの見返りにリターンが高くなるといわれる小型株効果が素直に現れた結果といえましょう。

JSCの組み入れ銘柄数は731となっており、トップ10の銘柄を合計しても8.35%と分散は効いている印象です。

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【転載元】JSC – SPDR Russell/Nomura Small Cap Japan ETF | State Street Global Advisors (SSGA)

JSCの取り扱いは…

市場平均を上回った実績があるETFなだけに、ある程度の需要はあると思いますが、日本の証券会社でJSCを買付できるのはエイト証券だけのようです。

SBIや楽天、マネックスでの取り扱いはないようです。

私は、日本株にドル建てで投資するという無駄な為替コストがかかる行為をしようとは思いません。

しかし、インデックス投資の多様化を推進したいとは考えています。

Russell/Nomura Small Cap インデックス連動のETFやインデックスファンドが日本にないだけに、JSCの買付ルートが限られているのは残念です。

劣化版?の小型株ETFなら日本にもある

劣化版と言い切ってしまうと身も蓋もないので、「劣化版?」ぐらいにとどめておきますが、Russell/Nomura Small Cap Core インデックス(以下、R/N SCC)に連動するETFなら日本にあります。

ラッセル野村小型コア・インデックス連動型上場投資信託(1312)です。

R/N SCCとは、Russell/Nomura Total Market インデックスの時価総額下位15%から下位5%を対象とするインデックスです。

Russell/Nomura Small Cap インデックス(以下、R/N Small)は、Total Market インデックスの時価総額下位15%を対象とするインデックスです。

R/N SCCは、R/N Smallよりも対象銘柄の範囲が狭いのです

2000年12月から2015年12月までのデータでは、リターンはR/N SmallがR/N SCCよりも高く、リスクはR/N SCCがR/N Smallよりも低いという関係性になっているようです。

R/N Smallの方がより時価総額の少ない銘柄を含んでいますから、これは順当な結果でしょう。

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【転載元】Russell/Nomura Small Cap Core インデックス(PDF)

R/N Smallの方が組み入れ銘柄数が多くて、分散度が高いように思えます。

なぜ、R/N Small(銘柄数1050)に連動するETFではなく、R/N SCC(銘柄数350)に連動するETFを出そうと思ったのかよくわかりません。

日本のETF市場が未発達で、想定される運用資産の規模が少ないためでしょうか?

純資産残高、コスト

2016年1月28日時点の純資産残高は、国内ETFの1312が34億円、海外ETFのJSCは5293万ドル(1ドル=120円換算で63.5億円)でそこまで差があるわけではないようです。

JSCの総経費率は、0.4%です。

1312の総経費率は、0.54%+その他の費用・手数料となっています。

純資産残高の差がコストの差となって現れていますね。

モーニングスターのデータによると、過去1年の1312の乖離率は、±0.5%前後に収まっているので、マーケットメイカーの仕事ぶりは評価できます。

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