ウィズダムツリーも「賃上げ・設備投資ETF」の組成に取り組んでいる模様

日本銀行は今年の4月から、金融緩和を補完するための措置として、設備投資や賃上げに積極的な企業の株式を対象とするETFを年間3000億円購入する方針です。
この「賃上げ・設備投資ETF」は、早ければ3月末にも上場するという情報があります。
投資や賃上げに積極的な企業を対象とするETFが3月末にも上場するらしい
仮に間に合わなければ、当初はJPX日経インデックス400に連動するETFが買い入れの対象となりそうです。

ウィズダムツリーも参戦しそう

ブルームバーグによると、アメリカの運用会社ウィズダムツリー・インベストメンツも新ETFの組成に取り組んでいるようです。
米ウィズダムT:日銀買う新ETFに工夫必要、賃上げ選別不十分 (1) – Bloomberg
国内の運用会社が新ETFを開発中という情報はこれまでにもありましたが、海外勢のウィズダムツリーもETFを組成しようとしているのには、少し驚きました。
ウィズダム ツリー・ジャパン株式会社の最高経営責任者(CEO)を務めるイェスパー・コール氏が、ブルームバーグの電話インタビューでなかなか興味深い発言をしていたので、ご紹介したいと思います。

投資家にとって賃金上昇は遅行指標で、最初に生産性の向上があって賃金上昇が追いつく」とコール氏は指摘。マクロ経済の視点からは、賃金を上げれば消費も拡大すると理論的に説明できるが、「ミクロ経済の視点からは論理が通らない。そうした特性で株価を選定し、アウトパフォームできるのかどうか疑わしい」と言う。

安倍政権の賃上げ要請に応じることができる企業は、業績好調な企業が多くなるでしょう。
そう考えると新ETFには、すでに株価が高値圏にある企業が多く集められることになるかもしれません
その企業の本源的価値よりも高値で投資をしてしまっては、TOPIXをアウトパフォームするのは難しくなりそうです。
コール氏は、安倍首相や黒田総裁の耳が痛くなりそうな指摘もしています。

設備投資についても「新しい工場を建てることなのか、それとも知的財産、研究開発に投資することなのか」と定義の不明瞭さに言及。その上で、単に賃上げ額や設備投資額が多いというだけで投資対象を選ぶ投資家はいない、とも話した。

賃上げ額や設備投資額が多い企業に投資すれば、長期的に超過リターンを得られるという情報は目にしたことがありません。
こうしたテーマ型のETFにあえて集中投資するリスクを取る意味はないと思います。
ウィズダムツリーが組成する新型ETFに対してコール氏は、「ウォーレン・バフェットであれ、ヘッジファンドの投機家であれ、賃金上昇率だけをベースに企業に投資することはしない。企業の潜在成長率をもとに投資するだろう」と詳細への言及は避けたようです。
スマートベータETFで有名なウィズダムツリーが出す「賃上げ・設備投資ETF」は少し変わったものになりそうなので、どのようなETFを出してくるのか楽しみではあります。

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