スマートベータETF、DEMのリターンが市場平均(VWO)に劣後している模様

DEMこと ウィズダムツリー・エマージング・マーケッツ・ハイ・ディビデンド・ファンドは、新興国の高配当株に投資することで新興国株式インデックスを上回るリターンを出そうとするETFです。

ウィズダムツリーは、『株式投資の未来』の著者であるジェレミー・シーゲル氏がアドバイザーを務めており、スマートベータ系のETFのラインナップには定評があります。

一方、VWO(バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF)は、オーソドックスな時価総額加重方式で運用される低コストETFです。

(2015年12月末と2015年11月末) DEM VWO
総経費率 0.63% 0.15%
構成銘柄数 322 3106
純資産総額 1.28 billion 51.3 billion

Google FinanceでDEMとVWOを2007年7月~2015年末のチャートで比較してみたところ、DEMが20%程度VWOに勝っていた時期もあったものの、現在はVWOが46%ほど優勢となっているようです。

20160101

国別構成比率を見ていくと、DEMは台湾・ロシアをオーバーウェイト、中国をアンダーウエイトしています。

また、インドはトップ10に入っていないどころか、そもそも投資していません。

台湾が国別構成比率のトップに入っているETFに投資したいかと聞かれれば、答えはNOですし、DEMは特定の国に偏重投資するリスクを補うだけのリターンを出すことができていないので、投資対象としては微妙な印象を受けます。

国別構成比率トップ10
DEM(2015年12月末) 順位 VWO(2015年11月末)
台湾 24.01% 1 中国 28.80%
中国 16.39% 2 台湾 14.30%
ロシア 12.11% 3 インド 12.80%
南アフリカ 7.63% 4 南アフリカ 8.90%
ブラジル 7.26% 5 ブラジル 6.90%
タイ 6.51% 6 メキシコ 5.60%
香港 6.50% 7 ロシア 4.50%
マレーシア 5.62% 8 マレーシア 4.20%
ポーランド 2.92% 9 タイ 2.70%
トルコ 2.10% 10 インドネシア 2.40%

総経費率0.15%という低コストで3106もの新興国株式に分散投資しているVWOの堅牢なロジックに、長期的に打ち勝つのは、簡単なことではなさそうです。

スマートベータETFは投資家に市場平均を上回れるかもしれないというロマンを提供してくれる存在ですが、確実に超過収益を上げることはできないのです。

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