アメリカ株に割高感のある中、販路拡大を期待したいアメリカ以外生活必需品セクターETF、IPS

世界経済に不透明感が増しつつある中でも、米国株の堅調ぶりは見事で、新興国株並みに高ボラティリティ化しつつある日本株より、長期投資向きだとする声があるのも納得できます。

しかし、株式時価総額と名目GDPとの比率を見るバフェット指標からすると、今の米国株は割高です。

株式時価総額が名目GDPを上回ると、ITバブル崩壊、世界金融危機と大幅な調整局目に見舞われてきた過去20年ぐらいの経験がありますから、バフェット指標には無視できない重みがあると思います。

投資家の心理としても、最高値更新ムードに押されたのか、Extreme Greed(極度の貪欲)ゾーンに入っていて、積極的に株を買い増ししていくのは得策でないように思えます。

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出典 Fear & Greed Index – Investor Sentiment – CNNMoney

 米国生活必需品ETF(VDC)にはなかなかの高値感

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バンガード・米国生活必需品セクターETF (VDC)はインデックス投資や米国株投資界隈では、有名な下値抵抗力のあるETFです。

過去10年のチャートを見ても、世界金融危機時にはアメリカ株式に幅広く投資するETFのVTIよりも明らかに下落率が低いことがわかります、

リターンはVDCが126.24%、VTIが70.24%とVDCが圧勝しています。

単純計算で年利換算すると、5.6%も市場平均をアウトパフォームしているのですから、見事というしかない好成績といえます。

しかし、最近では低金利化が進行した影響で、十分な利回りを得ることができなくなった債券の代替的な投資先として安定配当を投資家に供給する「ニューソブリン銘柄」が選好される流れもあります。

米国生活必需品セクターの大型優良株は信頼性も高く、「ニューソブリン銘柄」といえるのでしょうが、こうした状況下では割安な価格で生活必需品株に投資することはできないでしょう。

米国株に集中投資する方針の投資家でなければ、生活必需品セクターに投資する場合は国際分散を心掛けていきたいものです。

米国除く生活必需品セクターETFのIPSに期待したい

すでに、先進国の生活必需品セクターに投資するETFとして、iシェアーズ グローバル生活必需品 ETF(KXI)があります。

しかし、96銘柄にしか投資しないのに、総経費率は0.47%も徴収するというコスト的な割高感があります。

そこで注目したいのが、米国除く先進国生活必需品セクターETFの「SPDR® S&P® International Consumer Staples Sector ETF (IPS)」です(SBI、楽天、マネックス証券での取り扱いはありません)。

総経費率は0.4%、銘柄数は220となっており、コスト、分散性の面でKXIに対する優位性が歴然としています。

0.10%の年間コストでアメリカ生活必需品セクター100銘柄に投資するVDCとIPSを1対1の割合で組み合わせるだけで、KXIより低いコストでより多くの銘柄に分散投資する上位互換のポートフォリオが出来上がります

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VDCだけへの投資では、ネスレやブリティッシュ・アメリカン・タバコ、ユニリーバといったヨーロッパの優良銘柄には投資できませんから、投資戦略の高度化という面からもIPSの金融庁届出に期待したいところです。

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