【楽天VTI】「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の登場で存在価値が激減した「iFree S&P500インデックス」の悲哀

今年9月29日に楽天投信投資顧問が「楽天・全米株式インデックス・ファンド」を設定します。このファンドはバンガードの低コストETFとして有名なVTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)を投資対象としています。

VTIが連動対象としているのは、米国株式市場の大型株から小型株まで、投資可能銘柄のほぼ100%を網羅している「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」(8月末時点で3574銘柄)です。この圧倒的な銘柄数の多さには、分散フェチなインデックス投資家も舌を巻くほかないでしょう。

楽天VTIの信託報酬は、VTIの経費率(0.04%)を含めて、税抜0.16%となります。実質コストとして、この0.16%に売買手数料や保管費用など、その他の費用がかかってくるでしょうが、投資先はたった1銘柄のETFだけですから、そこまで隠れコストが肥大することもないでしょう。

一方、S&P500連動投信として颯爽と登場した「iFree S&P500インデックス」は信託報酬が税抜0.225%となっており、この時点で信託報酬(税抜)が0.16%である楽天VTIとは差を離されています。しかも、iFree S&P500はマザーファンド経由で、愚直にS&P500インデックス採用銘柄に投資していくことになりますから、その他の費用が楽天VTIよりかさむ宿命を背負いこんでしまっています。

iFree S&P500インデックスに対する手のひら返し

楽天VTIが楽天証券限定販売の投資信託ということであれば、まだiFree S&P500にも価値は残りましたが、たわら男爵さんの取材によると、楽天投信投資顧問は楽天証券以外での販売にも意欲を見せているとのことです。

参考楽天全世界株・楽天全米株は無分配+SBI証券も来るかも – 40代でアーリーリタイアしたおっさんがたわら先進国株でベンツを買うブログ

待望のS&P500投信として、祝福されつつこの世に生を受けたiFree S&P500ですが、低コスト界の王者であるバンガードのETFに投資するだけという異次元の投信が誕生してしまった後には、積極的に投資する意義は見出せません。それでも、iFree S&P500にはバフェット氏が推奨するS&P500に投資信託として投資できるという価値は残ります。しかし、投資先銘柄数は500銘柄より3500銘柄、信託報酬は0.225%より0.16%と考えてしまう私は、米国株に投信で投資するなら躊躇せず、楽天VTIを選択します。

iFree S&P500インデックスを好意的に紹介する記事を書いてから、まだ1か月程度しかたっていません。待望の若手を見捨てることになってしまい、痛恨の極みではありますが、血を血で洗う低コスト戦争の敗者は忘れ去られ、朽ち果てていくしかありません

参考インデックスファンド界にiFree S&P500インデックスという新星が現れる

低コスト戦争が激化していけば、その競争についていけなくなる陣営も当然出てくるでしょう。私自身は低コスト化を歓迎していくつもりですが、諸葛亮の没後の中国の三国時代末期のような、もの悲しさをを感じずにはいられない、今日この頃なのでした。

更新情報はこちらから入手できます

こちらの記事もどうぞ