MSCI エマージング マーケットを年率8%上回っていたFTSE RAFI エマージングの実成績の悲哀

9月8日に、大和証券投資信託委託が「iFree 新興国株式インデックス」という投資信託を設定するようです。

たわらノーロード 新興国株式の場合、信託報酬は税抜0.495%ですが、iFreeの場合は税抜0.34%と低コストであり当初は私の中には歓迎する気持ちがありました。

しかし、連動指数がFTSE RAFI エマージング インデックスという時価総額比率インデックスのMSCI エマージング マーケット インデックスに劣後するどうしようもないものなので、湧き上がってきたポジティブな感情もすっかりしぼんでしまいました。

FTSE RAFI エマージング インデックスとは、売上・キャッシュフロー・株主資本・配当という4つのファンダメンタル要素に基づいて、割安株を多く組み込むことで、市場平均を超えるパフォーマンスを発揮することを目指すインデックスです。

1994年から2002年まではRAFI指数が年率8%上回る

指数上の過去のリターンを比較すると、1994年から2002年の18年間の平均リターン(年率) はRAFIが13.08%、MSCIが4.98%と、RAFIが時価総額インデックスのMSCIを凌駕する素晴らしい成績だったようです。

参考 RAFIエマージング(新興国)指数の利回りデータ

しかし、バックテストの段階から、実の運用という段階に入ると、RAFIの運用成績は残念なものになってしまいます。

下のチャートは海外ETFのパワーシェアーズ FTSE RAFI 新興国市場ポートフォリオ(PXH)とiシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF(EEM)の過去10年のパフォーマンスを比較したものです。

PXHはFTSE RAFI エマージング インデックスに連動し、EEMはMSCI エマージング マーケット インデックスに連動します。

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EEMは-34.05%、PXHは-37.72%という成績でした。

年率換算すると0.36%程度PXHがEEMをアンダーパフォームしている計算になります。

2013年ぐらいまでは、PXHが優勢だった時期もありますが、結局、EEMに追い越されてしまっています。

この結果には、市場平均を上回ることができると鳴り物入りで登場したファンダメンタルインデックスのRAFIも実践に投入するとただのポンカスになってしまうという悲哀を感じます。

「iFree 新興国株式インデックス」はRAFI連動ではなく、MSCI エマージング マーケット インデックス連動の商品として世に送り出して欲しかったですね。

iFree 新興国株式は銘柄の入れ替え頻度が時価総額インデックスと比較して高い非時価総額インデックスに連動するため、売買回転率が高くなり、実質コストが高くなるとも指摘されています。

参考 FTSE RAFIエマージング インデックスの中身 国別構成比率や過去のリターンを確認 – インデックス投資日記@川崎

表面的なコストが安くても、実質コストが高くなってしまうのであれば、コスト的な魅力もなくなりますから、iFree 新興国株式に投資するのは止めておいた方がいいかと思います。

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