金融庁が悪質2-4階建て投資信託への監視を強化するという朗報

○階建て投資信託といえば、分配金を出して高利回りっぽさを演出するために、不必要な為替取引でスワップポイントを入手したり、オプション取引でプレミアム収入を得たりするどうしようもないファンドです。

為替取引もオプション取引も、基本的にはゼロサムの世界ですから無駄な売買で取引コストがかさむ分だけファンド全体のリターンを引き下げます

一切取る必要のないリスクを取って、リターンを引き下げるわけですから、忌み嫌う人が多いのももっともです。

おごれるものは久しからず

金融庁:「2階建て」などハイリスク投信の監視強化-投資家保護徹底(1) – Bloomberg
金融庁は、安倍政権の打ち出した「貯蓄から投資」というスローガンに水を差さないよう投資家保護を強化する方針のようです。

同庁の遠藤俊英監督局長がブルームバーグの取材に答えた。経験の浅い個人投資家や高齢者などへの過度な高リスク商品の販売は、本人が納得していた場合でも「問題がある」などと指摘。監視・監督強化のため運用会社や銀行、証券会社の経営陣にヒアリングを始めており、問題点などを共有する。

銀行や証券会社の担当者によるリスク許容度を無視した販売行為で多くの高齢者が泣きを見ることになってきましたから、無知な個人投資家に毎月分配型投信を販売して荒稼ぎするビジネスモデルが封じ込められたとしても、自業自得としか言えませんね。

金融庁の調査では、個人向けでは毎月分配型が7割程度(分配金が100%元本のファンドすらある!!)を占めるとのことですから、世間で「投資信託=儲からない、はめ込み、うさんくさい」といった負のイメージが浸透しているのもうなずけます。

ぼったくり手数料も問題視

遠藤局長は「複雑な商品は説明が複雑で顧客も理解しづらい。言い過ぎかもしれないが、高い手数料を取るために売るんじゃないかと思ってしまう」と述べた。

遠藤局長の指摘は、完全に的を射たものですね。

市場ポートフォリオに打ち勝つために創意工夫を凝らしたのではなく、高い手数料を取るためにわざと商品構造を複雑化させているというのが実情でしょう。

顧客を儲けさせるためではなく、販売会社(銀行・証券会社)が稼ぐために設計された奇形の投資信託ですから、市場平均に劣後するポンカスファンドばかりなのは偶然ではなく必然といえます。

改善する気があるのか疑わしい勢力も

「2階建て」の販売手数料水準について、三菱UFJ広報担当の高原一暢氏は「販売員の説明および管理負荷に比例して設定している。通常の投信と比較して特別高い水準という訳ではない」などと説明。大和証券広報担当の中川新治氏は「顧客に提供するサービスの内容に応じて、総合的な判断のもと決定している」と述べた。

三菱UFJと大和証券のコメントが記事の方に載っていますが、金融庁の指導を受け流していく態勢に入っていることが見て取れます。

顧客本位のサービスを提供できない企業は淘汰されていくのが健全な市場経済ですから、改善姿勢を示さない企業にはこの2社に限らず、退場していだたきたいものです。

おわりに

○階建て投信問題の責任の所在は、あまりにも不勉強な個人投資家にもありますが、大部分は情報面で優位な立場にある銀行・証券会社にあると思います。

お客様第一主義という理念を掲げる企業は多いですが、本心から顧客のためのサービスを提供している企業は限られています。

「投資から貯蓄」への流れを止めて国民の資産を増大させていくためにも、販売会社には脱皮してもらわなければなりません。

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