【仕組み債は儲かる】SBI証券が収益拡大のために、仕組み債の内製化に乗り出す

個人投資家の支持を得て業績好調なSBI証券ですが、収益力の強化を狙って、今後は仕組み債の内製化を進めていくようです。

参考 SBI、総合化と内製化で証券一人勝ち  :日本経済新聞

SBI証券の大躍進

SBI証券はネット証券の中で、頭一つ抜き出た地位にあります。

SBIの口座数はネット証券として初めて350万口座を突破し、2位の楽天証券(昨年9月末時点で195万口座)を引き離す。今や個人投資家の売買のうち9割強はネット証券経由。SBIは個人の売買代金全体の42%を占める。

個人投資家は取引手数料が高い対面証券から、ネット証券にどんどんシフトしていますが、ネット証券だからといって安泰なわけではありません。

実際、株価の低迷で個人の株取引が冷え込んだ1~3月期には、松井証券、楽天証券、マネックス証券、SBI証券、カブドットコム証券のうち、SBIと楽天証券以外は、前年同期比で大幅減益となったようです。

記事では、最終増益を確保したSBIと楽天証券は、国内株式の売買委託手数料への依存度が低い点が共通しているとしています。

市況の変化に業績が左右されやすい株取引ビジネスに専心するだけではなく、並行して投資信託やIPO、債券事業を展開していかなければ業績は安定しないということでしょう。

SBIは投信ブロガーにも人気のある証券会社ですが、その宣伝の甲斐もあってか投信残高は2016年3月末で1兆2163億円と過去最高水準になっています。

SBI証券が販売会社として受け取る信託報酬は、四半期で10億円強という安定収入源となっているようです。

ネット証券で高コスト毎月分配型投信を好き好んで購入する変わった人もいるので、軌道に乗ればおいしいビジネスだと思います(ネット限定販売の低コスト投信は収益性が低いけども)。

仕組み債は儲かる(販売側が)

SBIホールディングスの北尾吉孝社長はさらなる収益拡大のために、仕組み債の内製化に乗り出す意向を表明しています。

北尾社長は「日本株がどんどん上がるというわけにはいかない」と話す。アベノミクスによる株高という追い風はやみつつあるとの認識だ。逆風下での備えも強化する。その1つが債券部門の強化だ。従来、外部に委託していた仕組み債の組成では内製化を始めた。年内には250億円の仕組み債を組成・販売する予定だ。収益性の高い仕組み債を自前で組成し、利幅の拡大を目指す

仕組み債は、商品構造が複雑で個人投資家が適切なリスク評価をするのが難しいうえ、多くの場合販売側が得をする商品になってしまっていますから、あえて投資する意味はないといっていいでしょう。

株高になった場合は、早期償還条項が適用されて高利回りを取りこぼし、反対に、株安でノックイン価格に触れてしまった場合にはその損失分が丸々投資家に転嫁されます。

仕組み債は、4階建て投資信託と同じ部類のハイリスク・ローリターン型のダメ金融商品です。

下に引用したツイートのような認識を持っておけば、仕組み債の罠に落ちることもないでしょう。

紛らわしい説明を意図的にする営業マンがいないにもかかわらず、ネット証券で仕組み債を買う人はどんな人なんだろうとたまに思います。

仕組み債というダメ商品を内製化して、収益を拡大しようというSBIの姿勢は肯定的に評価できませんが、利潤の追及を使命とする上場企業としてはやむを得ない選択な気もします。

ただし、仕組み債というぼったくり商品への批判活動をやめることはしませんが。

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