「おつり投資がもてはやされるなら世も末だ」と思う老害投資家は私です

ウェルスナビとトラノテックが、買い物をするたびに、おつりに相当する部分のお金を投資に回す「おつり投資」のサービスを開始する予定と、ニュースで取り上げられています。アメリカでは、どんぐり印のおつり投資アプリのAcornsが注目を集めているようですが、日本でも模倣する動きが出たようですね。

参考「おつり投資」サービス開始へ カードで少額投資 | NHKニュース

おつりで数十円、数百円をいちいち積み上げる意義は疑問

「おつり投資」の最大の意義は、貯蓄や投資の習慣がなく、有り金をすべて使い切ってしまう人が少額でも資金を投資に振り分けられるようにすることにあると思います。ただ、楽天証券やSBI証券では、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」など低コストのバランスファンドに毎月100円、500円というかなりの低額から積立投資することができます。

「宵越しの銭は持たない」江戸っ子スタイルな生活習慣の人でも、給料日に投資信託の積立を設定しておけば、強制的に一定額の投資をすることができます。こうした投資法と異なり、「おつり投資」の場合には、毎月の投資金額に自分でコントロールできないばらつきが出る点は「おつり投資」のデメリットといえるでしょう。

投資先は、ウェルスナビの場合はETF、トラノテックの場合は投資信託だと思いますが、ラップ口座形式で投資をすることになるでしょうから、投資期間中に継続的にかかるコストは割高にならざるを得ないでしょう。

長期投資は入金力が最終的な結果を規定する

インデックス連動のETFや投資信託を用いた長期投資の場合、合計の入金投資額が最終的な運用資産の大きさを規定するという面もありますから、「収入>支出」の体制を盤石にした後は、毎月数万円程度は投資を行うべきだと思います。株式投資の期待リターンは、インフレ率控除後で年利5%程度ですから、少額の入金投資が大金に化けることはありません。

推定月100万円という気持ちいいくらいの入金投資で億越えの資産を達成したybさんという方がいますが、裏返せばそれぐらいの豪快な入金投資を行わなければ、現役時代に「億り人」化することは難しいのです。

参考インデックス投資で億り人? – インデックス投資で億万長者

一億円越えの資産を持つことに意味があるかは、人によって見解が異なるでしょうが、せっかく投資の世界に踏み出すのですから、数千万円クラスの資産は少なくとも形成したいと考えている人は多いと思います。

今の時代、個人型確定拠出年金(iDeCo)や積立NISA(2018年開始)という税制的にもコスト的にも恵まれた投資制度がありますから、「おつり投資」に興味を持たれた方でこれらの制度に手を出していない方は、まずはiDeCoや積立NISAの利用を検討していただきたいと思います。

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