【年利8.7%】OneTapBUYさん、高利回り商品への「ドルコスト平均法」を自動で行えるサービス「つみたてロボ貯蓄」を開始してしまう

One Tap BUYは、数十種類の米国株にお手軽に投資できるサービスで有名です。そのOne Tap BUYが新たに高利回り商品に「ドルコスト平均法」で投資できるサービス「つみたてロボ貯蓄」を開始しました。

ロボアドバイザーの台頭に伴って、ロボ運用のしょぼさがさんざん指摘されてきましたが、自動でドルコスト平均法を実行すれば「ロボ」を名乗ることができる新時代がついに到来しました。

「つみたてロボ貯蓄」は高利回り商品に投資できる投資する高分配・高配当コースとアメリカの個別株に投資する積み株コースという2つのコースで構成されています。積み株コースについては、One Tap BUYが元から提供していたサービスのためか、前面に押し出されてはいません。

今回、私が話題にしたいのは高分配・高配当コースです。

餌食になるターゲットはシニア層

「つみたてロボ貯蓄」のトップページでは、スマホの購入やIDの登録まで解説してくれる動画がまず目につきます。

このことからわかるようにターゲットとして想定されているのは、これまでOne Tap BUYが地盤としてきた若年層ではなく、シニア層です。顧客のすそ野を広げ、収益をさらに拡大しようという企業戦略を私は読み取りました。

巧妙な「年利〇%」表記

高分配・高配当コースの取り扱い銘柄は合計で7種類です。

ここで利用されている「年利〇%」という表記に対して、私は異論を唱えます。年利という言葉に対して、一般の日本人は貯金における利子のように確実に手に入れることができるものというイメージを持っていると思います。しかし、ここで投資対象にできる銘柄は安定性や堅実性とは縁遠い変化球的な商品が並んでいます。

一般に利用される「配当利回り」や「分配金利回り」という言葉は使わずに「年利〇%」という言葉を使ったのには、投資に際してのリスクを覆い隠そうという意図を感じずにはいられません。これをもって、「吐き気を催す邪悪」と糾弾するのには議論の余地があるかもしれませんが、少なくとも誠実な態度ではないと思います。

ロボ貯蓄シミュレーター

ホームページ上の「ロボ貯蓄シミュレーター」では投資銘柄と毎月の積立額、積立期間を入力すると、現在の利回りでもらえると想定される金額が計算できます。

「つみたてロボ貯蓄」には、固定利回りの金融商品はありません。利回りは常に変動し続ける訳ですから、このシミュレーションは狂人の妄想の域を出ません。いくら利用者にリスクを過小評価させるためだとしても、このやり口はお粗末ではないでしょうか。

対面証券や銀行で実施したら、すぐ金融庁ににらまれそうなセールス方法がインターネット上で行われていることに私は戦慄を覚えます。

求められるのは顧客本位の発想

「つみたてロボ貯蓄」はネーミングの段階で売り込みを強く意識しているはずです。金融庁も使う「つみたて」で堅実感を醸し出し、「ロボ」で斬新さを押し出し、「貯蓄」という言葉で安全性を印象付けています。このサービス名には、売るためのテクニックが凝縮されています。

そこには顧客本位の発想は一切見受けられません。「つみたてロボ貯蓄」という不誠実な名付けには、儲けるためにはどんな手段でも使うという自社本位の姿勢が透けて見えてきます。

金融業界は「(顧客に損をさせても)自社だけ儲ければいい」という発想から脱却し、「顧客を儲けさせて、自社も儲ける」時代へ大きくシフトしようとしています。「つみたてロボ貯蓄」は、その流れを逆行させようとするものであり、社会的に糾弾されなければなりません。

今回、私は「つみたてロボ貯蓄」のずさんさに怒りの声を上げました。しかし、私個人で騒いでも拡散能力には限界があります。「真面目に投資しよう」、「投資を(販売会社から)市民の手に取り戻そう」と日頃主張しているインデックス投資家の皆様におかれましては、ぜひ「つみたてロボ貯蓄」を記事のネタに取り上げていただければと思います。

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